ヤマハ銀座店
弦楽器の選び方
初めての楽器選び ビオラ
ビオラ選びのための基礎知識
【ビオラ本体】
ビオラはたくさんの部品から成り立っていますが、そのほとんどが自然の素材から作られています。
中でもボディの表板にはスプルース材(マツ科)、裏板・側板・ネックにはメイプル材(カエデ科)の木材が使われており、楽器の音色の違いを生み出す大きな要素のひとつとなっています。
スプルースは弾力性があり音響特性にも優れていることから、弦楽器の他、ピアノにも使用されています。
メイプルは適度な堅さがあり、見た目にも美しい木目が特徴です。
表板
スプルース材
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裏板
メイプル材
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側板
メイプル材
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ネック
メイプル材
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【弓】
弓もまた木材から作られており、多くはフェルナンブコ材(マメ科高木)が使用されています。
強度と弾力があることから加工しやすいのが特徴で、音の波が減衰しにくく音響的にも優れています。安価なものにはブラジル材が使われています。
近年ではカーボンファイバー(炭素繊維)が使われているものも発売されています。
頑丈で経年変化が少ないことから近年人気が高まっており、入門モデルから中上級モデルまで発売されています。セカンド弓としてのニーズが多く、耐久性を求める方に選ばれています。
弓毛には馬のしっぽの毛が使われており、弦楽器の弓毛に適した真っ直ぐなものを選別した上で使用されています。
フェルナンブコ使用
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カーボンファイバー使用
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品質による価格の違い
【ビオラ本体】
弦楽器の品質は、使用されている木材の品質や加工にかける手間・時間などにより大きく異なります。
一般的に楽器メーカー品(新品)では、価格が高いほど質の良い木材を使用し、各製作工程が丁寧に行われ、きれいな音色で良く響く楽器であることが多いです。
見た目に裏板・横板の木目が綺麗に出ている物は、高品質の木材を使用していると言えるでしょう。
裏板の比較 事例1
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裏板の比較 事例2
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【弓】
フェルナンブコ材は入門モデルから上位モデルまで幅広く使用されており、弦楽器本体と同じく、木材の品質や加工にかける手間・時間などにより弓の品質・価格ともに異なります。ブラジル材は入門モデルに多く使用されています。
カーボンファイバーは入門モデルから中上級モデルまで発売されており、セカンド弓としてのニーズが高く、耐久性を求める方に選ばれています。
フェルナンブコ使用
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カーボンファイバー使用
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選び方
【サイズ】
ビオラは楽器ごとに大きさが異なり、 音量・操作性に大きな関わりがあります。
ボディ縦の長さが39.5cm~40.5cmが標準的なサイズとされていますが、42.0cmを超える大きめのものもあります。
ボディが小さなものは構えやすいので操作性がよく、大きなものは音量も大きく深みのある音色が期待できます。
その他、ボディの横幅やネックの太さにもそれぞれ個性があります。
サイズ選びは、演奏者の身長・手の大きさ、また求める音量・音質などにより異なりますので、一般的には店頭でフィッティング・試奏をした上で決める方が多いです。
【セット購入】
楽器本体・弓・ケースがセットになっている商品を購入する方法です。
入門モデルのご購入をお考えの方にオススメです。
●予算=10万円台
●セット内容=本体・弓・ケース・他(メーカーにより小物付属)
国内メーカー品(ヤマハ製)
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【単体組み合わせ購入】
楽器本体・弓・ケース・小物をそれぞれご自分のお好みに合わせてお選びいただく方法です。
それぞれご自分で組み合わせることにより、納得感も深まります。
店頭では、楽器本体、弓ともに、国内メーカー品、ヨーロッパメーカー品、個人製作家の作品など、幅広くご用意しております。
予算=本体 約6万円~/弓 2万円台~ / ケース 2万円台~
組み合わせ例(各税込)
《本体》66,000円+《弓》24,200円+《ケース》27,500円=合計 117,700円
《本体》198,000円+《弓》55,000円+《ケース》44,000円=合計 297,000円
《本体》462,000円+《弓》121,000円+《ケース》69,300円=合計 652,300円
《本体》1,320,000円+《弓》495,000円+《ケース》121,000円=合計 1,936,000円
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弦楽器小物
松脂
弦楽器は、松脂を塗った弓毛で弦を擦り、摩擦を生じさせて音を出します。
松脂の粘着度により音色・演奏感に違いが出ますので、お好みに合わせてご提案いたしております。
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肩当て
楽器本体に装着し、正しい構えを補助するために使用します。
安定した構えは演奏の上達を助けますので、店頭では演奏される方に合った肩当てを選ぶお手伝いをさせていただいております。
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お手入れクロス
お手入れの基本は拭くことです。
弦楽器は松脂用・汗用と2枚ご用意が必要で、日々のお手入れは楽器を長く良い状態でご使用いただくために欠かせません。
2枚がセットになっているものや、上質なクロスもご用意しております。
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チューナー
弦を正しい音程に整える調弦(チューニング)のために使用します。
チューナーを使用し音程を確認しながら調弦をすることで、ペグを回し過ぎて弦を切ってしまうなどのアクシデントを防ぐことができます。
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試奏・選定
弦楽器は同価格帯でもメーカーや製作家により音色の特色や見た目がそれぞれ異なります。
店頭で音色の違いを聴き比べた上で、お好みのものを選ばれるのが一番良い方法です。
当店では試奏室を完備しておりますので、じっくりと比較しながらお選びいただけます。
ご予約優先となりますので、お気軽にお問い合わせください。
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4F 管楽器・弦楽器・打楽器/管弦楽器リペアコーナー フロア情報
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