ヤマハ銀座店
オーボエ
「人を惹きつけて止まない優しくてまろやかな音色」
オーボエが持つ多くの魅力の中で最も大きな魅力といえば、その特徴的な音色でしょう。その美しい音色に惹きこまれて昔から現在にかけても、多くの作曲家がオーボエのために美しい旋律のソロを書いています。チャイコフスキーの「白鳥の湖」や大島ミチルの「風笛」が代表的なレパートリーとして挙げられます。
オーボエはグラナディラという黒くて硬質な木で作られることが多く、2枚のリードを振動させて音を出すことから“木管楽器”に分類されます。同じダブルリード楽器の仲間としては“ファゴット”、より身近なものであれば屋台のラーメン屋が吹いていた“チャルメラ”が挙げられます。
音域としては中音域から高音域を担う楽器で、吹奏楽・オーケストラどちらにおいてもソロやメロディを担当することが多いです。管楽器の中で初めてオーケストラに取り入れられたという歴史が物語るように、他の楽器とのアンサンブルの相性も良く、アンサンブルでも大活躍する楽器です。
類を見ないその音色や表現力の豊かさから、大編成の合奏の中でもひと際静かなシーンでソロを任せてもらうことも多い楽器と言えます。
「ソロの経験は同学年の誰よりも多い自信がある」というのは吹奏楽部のオーボエ団員では定番のお話のようですね。
そのように魅力的な楽器である反面、オーボエはその奥深さゆえに「世界一難しい木管楽器」としてギネスブックにも登録されているという一面も持ち合わせています。音を出すことは難しくないですが、オーボエが円錐形の形状をしていることや狭いリードとリードの間に息を入れなければならないことによる圧力・抵抗感に最初は悩む方も少なくありません。
また、気候や体調によっても左右されるリードと自分との相性の管理も、良い音を鳴らすために重要な要素となります。「リードの調子が悪いと先輩の機嫌も悪い」というのも吹奏楽部のオーボエ団員では定番のお話のようですね。
しかしこうした「難しさ」があるからこそ、それを克服して魅力的な音に近づいていく面白さ・喜びは何にも代えがたいものがあります。優しくて棘のない、哀愁漂うオーボエの音色はクラッシックに留まらず、歌謡曲やPopsにおいても個性的で、味のある「ちょっと大人」なサウンドを創り出してくれます。
有名な楽器ではないかもしれないけど活躍する機会はすごく多いオーボエを始めてみませんか♪