ヤマハ銀座店
トランペット
トランペットといえば、金管楽器の花形楽器で憧れを抱く方も多いのではないでしょうか。
ファンファーレや、メロディーラインを担当し、かっこいいけど難しそうと思われがちですが、その構造はとても簡単です。
音楽的に使用されるトランペットの始まりは、14世紀に金属製の長い管(長管)のトランペットの活躍によって始まります。
当時の演奏者は特殊な訓練により唇だけで音程を生み出し自由にあやつる名人芸を身に付け、超人的な演奏をすることによりトランペットの黄金期を創りあげました。この頃のトランペットは無弁トランペット(ナチュラル・トランペット)でした。
その後、1815年頃にヴァルブ装置が発明され、トランペットもヴァルブを取り入れることにより音域が格段に広がりました。
トランペットは真鍮(しんちゅう)と言う金属で作られた円筒管(朝顔のように外に開いている部分は円錐型)で、主となる管の途中に長さの異なった3本の短い管が取り付けられており、3個のヴァルブ(弁)によって主となる管との切り替えができるようになっています。このヴァルブを右手の指で操作して演奏します。
ヴァルブを使用せずに演奏すると限られた自然倍音の音しか出せませんが、ヴァルブを押さえて管の長さを変える事で音階が演奏できます。
人指し指で押さえる管を1番管(押さえると1全音低い音になる)、中指で押さえる管を2番管(押さえると半音低い音になる)、薬指で押さえる管を3番管(押さえると1全音+半音低い音になる)と呼びます。3個のヴァルブの組み合わせは全部で8種類あります。3番管の長さは1番管と2番管を足した長さにほぼ等しいので、実際には7種類の組み合わせともいえます。ヴァルブの様式には「ピストン式」の物と、「ロータリー式」(回転弁式)の物がありますが、現在はピストン式(たて式)のトランペットが一般的に使用されています。
同属の楽器に、コルネット、フリューゲルホルンがあります。
力強く華やかなトランペットをぜひ吹いてみませんか?
トランペット選びのポイント
管体素材
イエローブラス
明るい音色が好きな方におすすめ
銅70%・亜鉛30%
明るく張りのある音
ゴールドブラス
柔らかく温かい音色が好きな方におすすめ
銅85%・亜鉛15%
幅のある豊かな音
塗装の種類
ラッカー塗装
吹き心地が比較的軽く、シャープでパワフルな音色。 音色の自由度が高く、フォルテの音抜けが良い。
銀メッキ
やわらかくクリアな音色。ラッカーに比べ重みがあり、重厚で、他の楽器と混ざりやすい音色。
金メッキ
やわらかくクリアな音色。ラッカーに比べ重みがあり、重厚で、他の楽器と混ざりやすい音色。
チューニング管の支柱の数
支柱なし
・振動が起こりやすく、音色の自由度が高い。
・ジャズや、ポップスなどのジャンルにおすすめ。
・少ない息でも鳴らしやすく、初級者向け楽器にも多い。
支柱1本
・適度な抵抗と、吹きやすさを両立。
・豊かな音色でジャンルを問わず、使いやすい楽器が多い。
・初級~中上級者まで様々な楽器が揃う。
支柱2本
・息を吹き込む抵抗は強まるが、重厚で最大音量が大きい。
・また、音程、音色も安定しやすく、吹奏楽、クラシックのジャンルに強い。
・中上級楽器に多く、プレイヤーの支持率も高い。
ボアサイズも要チェック
ボアというのは、楽器に吹き込んだ空気が通る管の直径(内径)のこと。ボアのサイズによって息の量が決まり、音色が変わってくるのです。
ボアには、サイズの小さい順にミディアムボア、ミディアムラージボア、ラージボアがあります。小さなものほど必要な息の量が少ないため吹きやすく、音色は繊細でしっとりとしたものになり、サイズが大きくなると息の量も多く必要となり、音色や音量ともに豊かで華やかなものとなります。
好みの音をイメージして自分に合う楽器を見つけましょう!