ヤマハ銀座店
トロンボーン
トロンボーンは15世紀中頃に生まれたと言われています。18世紀より以前はフランス語で「サクブット」英語で「サックバット」と呼ばれていました。現在のトロンボーンという名前は「大きなラッパ」という意味。
「人の声に近い音色」と言われ、当時は宗教的な音楽で旋律を支える役目として演奏されていました。ベートーヴェンが交響曲でトロンボーンを取り入れたことを機に、オーケストラでも使用されるようになり、現在では吹奏楽やJazz等様々な場面で活躍しています。メロディーパートを吹く時もあり、伴奏やオブリガートを吹く時もあり、と1曲の中でも色々な役割を担うことの多い楽器です。
特徴的なのは何と言っても伸び縮みができる「スライド」。他の楽器がキィやピストンを押して音を変えるのと同様に、トロンボーンはスライドの位置を変えることで音を変えています。印が無いのでどこの場所で何の音が出るかは自分の感覚。スライド操作は難しくもあり、トロンボーンの醍醐味とも言えるでしょう。
トロンボーンは大きく分けて3種類。
(1) テナートロンボーン:トロンボーンの基本形で、B♭管。ジャズ、ポピュラー等に向いています。
(2) テナーバストロンボーン:テナートロンボーンに、主にF管を取り付けたものです。吹奏楽でも多く用いられます。
(3) バストロンボーン:B♭管のテナーバストロンボーンをさらに太くした楽器で、B♭管では出せない低音域を補うための管が1個~2個装着されたもの。主に伴奏等で活躍する、縁の下の力もちです。
トロンボーン選びのポイント
トロンボーンにはいくつかの種類があり、演奏スタイル等で使う楽器が異なります。
主な種類は3種類
テナートロンボーン
ロータリー等をもたない、最もシンプルなトロンボーン。ジャズをはじめ、ポピュラー音楽に使用されることが多いです。
テナーバストロンボーン
テナートロンボーンにF管を付けたもの。その為低音域の発音や操作性に優れています。吹奏楽やオーケストラでよく使用されます。
バストロンボーン
テナーバスよりもさらに太い管・大きいベルで設計。ジャンルを問わず、トロンボーンの最低音パートを担当する時に使用されることが多いです。
管の太さ
トロンボーンには(ユーフォニアムも同様)、管の細い順に細管・中細管・太管の3種類があります。管が細い方が音色が明るく高音が出しやすく、太い方が息の量も必要となり音色・音量ともに豊かで華やかなものとなります。楽器の管と同じ太さでないと、マウスピースをはめることが出来ないので、楽器やマウスピースをお試し・ご購入する際は、ご自身のものが何管かご確認ください。
細管
ヤマハ YSL-895EN、YSL-891Z、YSL-897Z
中細管
ヤマハ YSL-630、YSL-640
太管
ヤマハ YSL-882,Bach42BGL、XO UT-L
管体の素材
トロンボーンは銅と亜鉛との合金で出来ています。ベルに用いる種類(組成比による差)によって、音色のバラエティを生み出しています。ヤマハ銀座店に在庫があるものは、イエローブラスとゴールドブラスの2種類。イエローブラスは明るく、張りのある音色。ゴールドブラスは幅のある豊かな音色になる傾向があります。
ベルの加工法
1枚取りベルと2枚取りベルがあります。1枚取りベルは大きな銀杏型の板から作られます。職人の個性が出易い傾向にあります。2枚取りベルは広がりの大きな部分と少ない部分とを結合し作られます。加工が比較的簡易な傾向にある為、製品のばらつきが出にくい傾向です。
1枚取りベル
YSL-882、YSL-882OR
2枚取りベル
YSL-456G、YSL-820G2
ベル素材
朝顔の部分の素材。色々な種類がありますが、一番多いのはイエローブラスとゴールドブラス。イエローブラスは、明るい音色が好きな方におすすめ。ゴールドブラスは柔らかく温かい音色が好きな方におすすめです。
イエローブラス
YSL-630,YSL-882、YSL-882O
ゴールドブラス
YSL-456G、YSL-820G2、YSL-882G